NY市内視察その1~New York Report (7)
「視察」というと聞こえが良いですが、要は観光です。昨日は記録的な大雨+低温(10度)に見舞われたニューヨークでしたが、本日は一転して夏の暑さ・・・。最高気温は25度でした!
今回は8人の高校生に「一人1か所、行ってみたいところをピックアップするように」と訪問前に宿題を出しておきました。(笑) 以下が宿題の結果です。
・タイムズスクエア ・エンパイア・ステイト・ビル ・メトロポリタン美術館 ・有名な大学
これに引率者の独断で9.11メモリアルを入れました。
マンハッタンのアッパー・ウエストサイドから出発し、まずは「有名な大学」であるコロンビア大学を見学。ちょうど卒業式の直前で、その準備がなされているところでした。写真は地下鉄の駅のものです。アメリカのなかで最も古い大学の一つで、建築物は壮大で圧巻でした。ピュリッツァー賞の授与式が行われるコロンビアのシンボル的なホールは天井が高く、生徒たちは一様に感動したようでした。
次に訪れたのは同じアッパー・ウエストサイドの閑静な住宅街にあるThe New York Buddhist Church、本願寺です。ここには広島で被爆した親鸞像があります。本校高3の久保田さんのおじい様が「ニューヨークに行くのならぜひ見てきてほしい」と孫娘に託されたもので、久保田さんは「本願寺」を選んだのでした。
この親鸞像はもともと三滝にあり、被爆したものです。それをある資産家の日本人が私財を投じ、「世界平和のために、戦争を繰り返さないために」との願いのもと、1950年代にニューヨークの本願寺に贈りました。以来、この住宅街に静かに佇み、浄土真宗では大切な方角である西を向いています。袈裟の下のほうがオレンジ色に変色しているのですが、これは放射能の影響で、実際にガイガーカウンターでも未だに微量の放射能が計測されるとのことでした。この本願寺の前住職の御嬢さんであるHoshina Sekiさんより、親鸞像にまつわる様々なエピソード、移送にあたっての当時の関係者の思いがつづられている手紙をお聞きし、まさかニューヨークで被爆した像にめぐり会えると思っていなかった生徒たちは感慨深い様子でお話を聞いていました。この様子はNHK広島支局に取り上げられ、来週水曜日(7日)夕方に放映予定とのことです。またこのHPでお知らせします。