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2014年5月2日

2014年5月 2日 (金)

NY市内視察その2 ~New York Report (8)

メトロポリタン美術館はそれは大きな美術館で、一日あっても回りきるのは難しいところです。それなのに与えられた時間は2時間。なかにはランチもとらずに回った生徒もいました。とにかくありとあらゆる展示品があり、また人の数も尋常ではないほどあふれかえっていました。人を見に来たのか、美術品を見に来たのかわからないほどです。

ここでは時間を決めて自由行動としたので、写真は引率者が見てきたところを紹介します。世界の様々な楽器のひとつ、デンデュール神殿、屋上庭園からのNYの景色です。

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美術館の後は、日本でも女子高生に大人気のアメリカのドラマ「ゴシップ・ガール」の舞台となったアッパーイーストサイドのマディソン街を少し歩き、ドラマでも出てきたコーヒーショップで飲み物を買い、気分はすっかり登場人物の女子高校生でした。

その後、地下鉄で移動して、9.11メモリアルへ。まだ様々な工事が行われており、ここで何千人もの方々が亡くなったと思うと、胸が締め付けられるような思いでした。広島出身で、テロの犠牲となった方のお名前の前で黙とうを捧げました。

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最後はエンパイア・ステイト・ビルですが、さすがにこの頃になるとみんな疲れているうえに、入場料が25ドルと高かったため、上まで行ったのはここを希望した生徒のみでした。皆さまには下からの眺めを・・・。

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一日の締めくくりはピザ! 17インチのピザを注文したら、こんなに大きいのが来ました。2枚注文して12人でようやく完食!(一橋大学の秋山先生とモントレー国際大学院の土岐さんも飛び入り参加!) 本格的なおいしいピザを食べて、みんな大満足で「NY視察」を終えました。

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NY市内視察その1~New York Report (7)

「視察」というと聞こえが良いですが、要は観光です。昨日は記録的な大雨+低温(10度)に見舞われたニューヨークでしたが、本日は一転して夏の暑さ・・・。最高気温は25度でした!

今回は8人の高校生に「一人1か所、行ってみたいところをピックアップするように」と訪問前に宿題を出しておきました。(笑) 以下が宿題の結果です。

・タイムズスクエア ・エンパイア・ステイト・ビル ・メトロポリタン美術館 ・有名な大学

 

これに引率者の独断で9.11メモリアルを入れました。

 

マンハッタンのアッパー・ウエストサイドから出発し、まずは「有名な大学」であるコロンビア大学を見学。ちょうど卒業式の直前で、その準備がなされているところでした。写真は地下鉄の駅のものです。アメリカのなかで最も古い大学の一つで、建築物は壮大で圧巻でした。ピュリッツァー賞の授与式が行われるコロンビアのシンボル的なホールは天井が高く、生徒たちは一様に感動したようでした。

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次に訪れたのは同じアッパー・ウエストサイドの閑静な住宅街にあるThe New York Buddhist Church、本願寺です。ここには広島で被爆した親鸞像があります。本校高3の久保田さんのおじい様が「ニューヨークに行くのならぜひ見てきてほしい」と孫娘に託されたもので、久保田さんは「本願寺」を選んだのでした。

この親鸞像はもともと三滝にあり、被爆したものです。それをある資産家の日本人が私財を投じ、「世界平和のために、戦争を繰り返さないために」との願いのもと、1950年代にニューヨークの本願寺に贈りました。以来、この住宅街に静かに佇み、浄土真宗では大切な方角である西を向いています。袈裟の下のほうがオレンジ色に変色しているのですが、これは放射能の影響で、実際にガイガーカウンターでも未だに微量の放射能が計測されるとのことでした。この本願寺の前住職の御嬢さんであるHoshina Sekiさんより、親鸞像にまつわる様々なエピソード、移送にあたっての当時の関係者の思いがつづられている手紙をお聞きし、まさかニューヨークで被爆した像にめぐり会えると思っていなかった生徒たちは感慨深い様子でお話を聞いていました。この様子はNHK広島支局に取り上げられ、来週水曜日(7日)夕方に放映予定とのことです。またこのHPでお知らせします。

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NYの小学生との交流 ~New York Report (6)

4月30日の午後、アンゲラ・ケインさんにお会いしたあと、国連学校(United Nations International School)を訪問しました。この学校には国連職員や政府関係の子弟が多く通っていることや30年以上IBスクールとして世界のIBの手本となっていることで知られています。

放課後の時間を利用して、小1~小4の子供たちと交流しました。まず、広島の原爆に関する短いプレゼンテーションをしたのですが、質疑応答では子供ならでは視点から質問が相次ぎました。

「どうして爆弾を落としたの? 話し合いで解決すればいいのに。」「実験としての原爆投下っていう説があるけど、それなら敵のソ連に落とさなかったのはなぜ?」 

素朴な質問ばかりですが、かなり核心をつくものばかりで、高校生はタジタジ・・・。

次に、本校卒業生の森本順子さん制作の絵本・"My Hiroshima"を朗読したのですが、その前に絵本について簡単に説明していた時のことでした。「美しくも悲しい絵をしっかり見てね」と言うと、「戦争の話なのに、どうして美しいの?」

子どもの「なぜ?」は、新たな視点を与えてくれる大切な質問です。真摯に向き合い、後になってでも答えられるようにしたいものです。

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次に、千羽鶴をリサイクルして作った折紙を使って折り鶴を一緒に作りました。小学校の低学年の児童にはやや難しかったですが、なんとか完成させました。その他、手裏剣、風船などを作っては大歓声が上がっていました。子どもたちも、外国から来たお兄さんやお姉さんと楽しみながら折紙から作ることができました。このように、にこやかに協力しながら作業をする経験を積み重ねることが、実は平和構築につながっていくのだろうと思います。

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